中式先攻法ブログ

小説や映画、ドラマなどの感想をダラダラ書いてます。備忘録も兼ねて。

「アナイアレイション 全滅領域」

エクス・マキナ」の監督・脚本を手がけたアレックス・ガーランドが「ブラック・スワン」のオスカー女優ナタリー・ポートマンを主演に迎え、SFファンタジー作家ジェフ・バンダミアのベストセラー「サザーン・リーチ」を実写映画化したSFアクションスリラー。不可解な現象が起こる謎の領域「エリアX」がアメリカ国内の海岸地帯に拡大。現地に調査隊が派遣され、元兵士の生物学者レナの夫も加わるが、彼らは音信不通となり行方不明になってしまう。やがてレナの夫だけが生還したものの、瀕死の重傷を負っており昏睡状態に。レナは夫の身に何が起きたのか突き止めるべく自ら調査隊に志願し、エリアX内部の未知の領域に足を踏み入れる。そこで彼女が目撃したのは、生態系の突然変異によって生まれた異様な景色と生き物たちだった。主人公レナをポートマンが演じ、夫のケイン役に「スター・ウォーズ」シリーズのオスカー・アイザック、調査隊のリーダーとなるドクター・ヴェントレス役に「ヘイトフル・エイト」のジェニファー・ジェイソン・リー

(映画.com)

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55点

Netflix独占配信のホラー映画。伊藤潤二のような理由のない恐怖が大好物な自分としては、予告編段階から期待大!の映画だったんですが…

 

以下ネタバレあり

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これほどまでに「惜しい!」って言葉の合う作品もなかなか無いのかなとw

ストーリーはレナ(ナタリーポートマン)の1年間行方不明だった夫のケインが不意に帰宅するところから始まります。ケインはレナが誰かわからず、突然の大量吐血をして救急車で運ばれるのですが、その救急車を止めて軍が身柄を拘束します。運ばれた先でレナはケインが軍の作戦でシマーと呼ばれる特殊区域に潜入し唯一生還した事を知ります。

 

このシマーなる特殊区域は隕石が墜落した灯台を中心に徐々に広がっている領域で、シャボン玉の膜のようなものに覆われて中で何が起こっているのか全く分からない空間。レナは軍に組まされた仲間とともに、ケインに何が起こったのか調べるためシマーに突入することをか決める。

 

そして突入したシーンから、急にテントで寝ているシーンに飛びます。レナ含め突入から今までの記憶が無く、既に3日が経過している事がわかるのです、

 

めちゃくちゃ面白い!!ここまでの展開はパーフェクトです。何が起こるか分からない、生還者は1名(瀕死)しかいない領域に入って、いきなり3日間の記憶がとぶ!

どんな異生物がいるのかと期待しているところに、記憶が消えるという予想外のパンチ!これ最高に痺れますよね。

 

端的に言うと、ここまで最高。ここからそれなりに面白い。後半は…え?って感じなのがこの映画ですw

 

いいシーンはあるんです。後半に出てくる殺した人間の断末魔の声で鳴くクリーチャーとか最高ですし、ケインのチームが残した映像に映る腹の中を回転する蛇とか。

でも期待してるのはうずまきやHUNTER×HUNTER暗黒大陸みたいな色々な手法で人知を越えてくる仕掛けなんですよ。その仕掛けが…少なすぎる…。

 

そもそもどんなクリーチャーが出てくるかと思ってたのに、断末魔のクリーチャー以外はちょっと変わったワニって…それシマーじゃ無くてもいますから!

 

こんな未知の空間が形成されている原因として、遺伝子が反射するみたいな理由も必要でしたかね?理由が無い方が深みがあった気もするんですが…

それで言うと不倫の下りも全然必要無かったかと。「実は不倫してたのです!」みたいな仕掛けに必然性を感じないです。

 

植物人間も見た目は怖いですが、これといって何かあるわけでも無く…

 

でも…最後は何かあるだろ!と思ったらバーチャファイター1の粗いポリゴンで同キャラ対決みたいなラストバトルw

いや、意味不明でいいんですよ。でもやりたい事に対して映像がチープすぎるような…。

まぁこの荒唐無稽な感じはサンシャイン2057のラストとかなり似てますね。ガーランド監督が脚本書いてますし、こっち系のラストが好きなのかなと。

 

評価が高い人もいるので、単に好みの問題かもしれないですが…やっぱり期待値上げすぎるといい事無いですね。

 

後、ドクター・ストレンジベネディクト・ウォンが地味に出てます。だからどうと言うこともないんですがw