「プーと大人になった僕」 プーさんの遠回しな説教が鼻に付くのは少数派?
世界的な人気キャラクター「くまのプーさん」を初めて実写映画化した友情ドラマ。妻と娘と共にロンドンで暮らす主人公が、幼いころの大親友であるプーさんと再会したことから始まる物語を描く。『ムーラン・ルージュ』や『スター・ウォーズ』シリーズなどのユアン・マクレガーが主人公を演じ、ドラマ「エージェント・カーター」シリーズなどのペギー・カーター役で知られるヘイリー・アトウェルらが共演。『ネバーランド』『007/慰めの報酬』などのマーク・フォースターが監督を務める。
(シネマトゥデイ)
52点
結構高評価なので期待していたんですが・・・いやー、合わなかったです。プーさんに思い入れがあれば面白く感じるんですかね…?
この映画のファンの方は酷評しかしてないので、見ないで頂けると…。
ざっくり感想
自分のざっくりとした感想としては「説教臭くて、古い、そしてご都合主義が過ぎる」って感じです。
説教臭いのも、古いのも、ご都合主義も単品ならいいんです。でも合わさると最悪ですよね。
自分が求めていたのは可愛いプーさんで、久々に会ったのに遠回しの説教をしてくる親戚のおじさんでは無かったのですが・・・。
以下ネタバレあり
説教臭い
プロットとして「仕事を大事にして家族を蔑ろにしていた人が、仕事より家族が大事だと気づく」って使い古されてますよね。「その要素もある」くらいなら良いんですが、この映画はそれ一本なんです。
「風船って役に立たないけど幸せになるよ」
…何か言いたそうだなぁ。何をアピールしてるんだ…。
プーさんを使って監督の主張を遠回しに(それほど遠回しでも無く)伝えようとしてるのか…?
しかも…個人的にはあまり刺さらなかったですし、メッセージ自体が。
古い
とにかく構成や演出が全体的に古いです。特にラストの会議室に家族や同僚と乗り込んでプレゼンするシーン。
「これは私の大切な人たちです!」
「うん!君の意見採用!悪い上司は更迭!」
古い!90年代の日テレドラマみたいな演出に軽く鳥肌が立ちました…。
ご都合主義
説教臭いのにご都合主義ってちょっと微妙ですよね。
やっぱり仕事じゃなくて家族が大事と気づくクリストファー。散らばったプレゼン資料を見てこれだと思い、資料の上下を逆にしてプレゼンし仕事も大成功!
は?散々家族が大事って遠回しに説教して、結果しょうもないアイデアで仕事も上手くいくの…?
上下逆にしたプレゼン自体も映画のオチとしては恐ろしく弱い!全然納得出来るプレゼンでは無いし…。
ついでにプーさんの質感の問題
とにかくプーさんが汚いです。毛足の長いぬいぐるみにハチミツがベタベタ…。自分の思ってたプーさんと何か違う…可愛くない。
友人に話をすると「プーさんって感覚的には毛足が長いぬいぐるみじゃなく、シルバニアファミリーみたいな質感だと思ってたんじゃないの?」
それだ!と。確かに自分のプーさん像はその質感でした。だから毛足が長くて汚れたプーさんを受け入れられなかったのかもしれないです。
最後に
高評価という事はこれがささる人の方が多いのでしょうし、自分は少数派意見なんだと思います。評価が高い人の意見も聞いてみたいです。
自分が捻くれてるだけかもしれないので・・・。
酷評ばかりですが、テンポ良い展開は見やすかったですし、ピグレットとか可愛く描けているなとも思いました。
でも個人的には2時間「仕事と私どっちが大事?」を遠回しに伝えられるのがきつかったです。