中式先攻法ブログ

小説や映画、ドラマなどの感想をダラダラ書いてます。備忘録も兼ねて。

「殺人鬼との対談: テッド・バンディの場合」魅力的な殺人鬼とエンタメとして楽しむ傍観者の闇

「殺人鬼との対談: テッド・バンディの場合」は、悪名高きサイコパス、連続殺人鬼テッド・バンディに迫る初のドキュメンタリー。これまで公開されたことがなかった、"米国版切り裂きジャック"とも称される殺人鬼本人に対する唯一のインタビューを通して、我々は生々しい恐怖で包まれます。本作品は、社交的でハンサムなある一人の男の心理に迫る震撼のドキュメンタリーシリーズです。典型的な連続殺人犯像と結びつかず人々の中に紛れ潜んでいた彼は、1978年に逮捕されるまでに30人以上の女性を監禁の上暴行し惨殺していました。しかし裁判中には、多くの米国人女性達が彼に心奪われ熱狂します。陰湿な事件に加えこの社会現象までもが、二重に人々の記憶に焼きついたのでした。

NETFLIX

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81点

全然更新してなかったんですが、見た映画も溜まってきましたし久しぶりに更新しようかと。仕事は忙しいんですが・・・。

 

以下ネタバレあり

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

テッド・バンディってそもそも誰?

殺人鬼とか調べるの結構好きなんですが、テッド・バンディってそんなに詳しく知らなかったんですよね。

wikiを見るとこんな人。

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セオドア・ロバート・バンディ(Theodore Robert Bundy、1946年11月24日 - 1989年1月24日)は、アメリカのシリアルキラーであり、誘拐、強姦、強盗犯である。少なくとも1970年代から多数の若い女性を強姦、殺害するとともに死体に対する凌辱も行っていた。死刑執行の直前に、10年以上も否認してきた殺人事件について自白を始め、1974年から1978年の間に7つの州で30人を殺害していることが明らかになった。被害者の実数は不明だが、おそらくはこの数字を上回る。

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まぁ極悪殺人鬼なんですが、ドキュメンタリーを見て驚いたのが、そのメディアへの露出。こんな殺人鬼いたの?って驚きの内容でした。

あらすじ

このドキュメンタリーはテッド・バンディのインタビュー実録テープと過去の映像を行き来する構成。

子供時代に大きなトラウマも抱えていないバンディですが、竹やりを入れた落とし穴を作って女子を落とすという、将来が不安になるほどの危険な子供だったようです。

そして社会と自意識の狭間でこじらせていったバンディは殺人鬼となっていくんですが、その端正なフェイスと社会性をもって警察の網の目をくぐっていきます。

最終的に逮捕されるんですが、そこからが一番の見所。この人、2度も脱獄してるんですよね。

そして雇った弁護士を次々解雇し、最終的に自分で弁護を行うバンディ。しかもその法廷がゴールデンタイムに毎回放送され、大人気コンテンツになっていくという、今じゃ考えられない展開になって行きます。

感想

信じられない展開の数々と、深い闇を抱えたバンディ、そしてそれをエンターテインメントとして楽しんでいた業の深い視聴者。

一気見必須のハイスピードな展開のドキュメンタリーです。

 

弁護士として検察側に有利な弁論ばかりするなど矛盾した性格を持ちつつ、人前ではひたすらチャーミング、そして事件はただただ凄惨なバンディ自身にも大きな興味を引かれる内容。

ですが、法廷劇をエンタメとして楽しみ、死刑執行の日には刑務所の外でお祭り騒ぎをする人々。傍観者の薄ら寒い怖さが一番印象に残りました。

ザック・エフロンがバンディを演じる「Extremely Wicked, Shockingly Evil and Vile」も公開を控えていますし、その前にぜひ見てもらいたいドキュメンタリーです。