中式先攻法ブログ

小説や映画、ドラマなどの感想をダラダラ書いてます。備忘録も兼ねて。

伊坂幸太郎「陽気なギャングの日常と襲撃」

人間嘘発見器成瀬が遭遇した刃物男騒動、演説の達人響野は「幻の女」を探し、正確無比な“体内時計”の持ち主雪子は謎の招待券の真意を追う。そして天才スリの久遠は殴打される中年男に―史上最強の天才強盗4人組が巻き込まれたバラバラな事件。だが、華麗なる銀行襲撃の裏に突如浮上した「社長令嬢誘拐事件」と奇妙な連鎖を始め…。絶品のプロット、会話、伏線が織りなす軽快サスペンス!伊坂ブームの起爆剤にして、映画化で話題の「陽気なギャング」ここに待望の復活。
(「BOOK」データベースより)
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51点


これは「陽気なギャングが地球を回す」のファンブックである、と個人的には考えている。

相変わらずの伊坂節は全開。
独特の文章回しで軽快に読むことが出来る。
ただ前作が秀逸だっただけに、それと比較すると…な点は否めない。

展開の強引さ(これは伊坂作品の特徴でもあるが)、キャラ立ちしているはずの主人公たちの能力がいま一つ活かされていない点など、欠点を挙げれば色々と出てきてしまう。
何よりも一番の魅力だった「痛快さ」が薄れてしまったことは非常に残念。

だが何にせよ強盗犯達のその後が見れることは単純に嬉しい。
前作が好きな私もその一人である。