中式先攻法ブログ

小説や映画、ドラマなどの感想をダラダラ書いてます。備忘録も兼ねて。

水原秀策「サウスポー・キラー」

人気球団オリオールズの投手・沢村。ある日、沢村の「暴力団との癒着」と「八百長試合」を指摘した告発文書が球団とマスコミに送りつけられ、身に覚えがないにもかかわらず、沢村は自宅謹慎処分を受けてしまう。自身の潔白を証明するため、告発文書の調査を開始する沢村。やがて彼がたどり着いたのは周到に計画された恐ろしい陰謀だった!第3回『このミス』大賞を受賞した正統派ハードボイルド。
(「BOOK」データベースより)
$Trial and Error

28点


まずミステリーとしてどうよ?という部分は否めない。
真犯人も、そこにいたる動機も弱い。

面白いのは「野球ミステリ」という新しいジャンルと沢村のキャラクター。
明らかに巨人をイメージしたチーム「オリオールズ」の中で、沢村の冷めたキャラクターが浮き立っている。
ただその沢村もハードボイルドキャラとしては若干お寒い部分もあり、人間像の描き方に全体的な難を残しているといえる。

オチを変えれば映像化しても面白い作品になるかと思う。