中式先攻法ブログ

小説や映画、ドラマなどの感想をダラダラ書いてます。備忘録も兼ねて。

伊坂幸太郎「陽気なギャングが地球を回す」

嘘を見抜く名人、天才スリ、演説の達人、精確な体内時計を持つ女。この四人の天才たちは百発百中の銀行強盗だった…はずが、思わぬ誤算が。せっかくの「売上」を、逃走中に、あろうことか同じく逃走中の現金輸送車襲撃犯に横取りされたのだ!奪還に動くや、仲間の息子に不穏な影が迫り、そして死体も出現。映画化で話題のハイテンポな都会派サスペンス。
(「BOOK」データベースより)
$Trial and Error

77点


絶妙な4人のキャラクターと軽快な文章。
まるで銀行強盗が悪いことでは無いかのように錯覚すらする軽快なスラップスティックコメディー。

相変わらず後半に色々な伏線が強引に集約する手法は健在だが「ラッシュライフ」などに比べ強引さが鼻につかない。
むしろ読んでいて「これくらい強引な伏線回収が逆に痛快」とすら思える。
伊坂幸太郎の魅力が十二分に出ている作品である。

ただ読み終わった後に何かが心に残る作品では無いので、そっちが好みの方には合わないかと思う。