中式先攻法ブログ

小説や映画、ドラマなどの感想をダラダラ書いてます。備忘録も兼ねて。

東野圭吾「どちらかが彼女を殺した」

最愛の妹が偽装を施され殺害された。愛知県警豊橋署に勤務する兄・和泉康正は独自の“現場検証”の結果、容疑者を二人に絞り込む。一人は妹の親友。もう一人は、かつての恋人。妹の復讐に燃え真犯人に肉迫する兄、その前に立ちはだかる練馬署の加賀刑事。殺したのは男か?女か?究極の「推理」小説。
(「BOOK」データベースより)
Trial and Error

38点


怠惰な読者に東野圭吾からの挑戦。
最後まで犯人が分からない前提の小説なので、読者は集中して読む事が要求されている。

とはいえ、犯人は始めから二択で密室やアリバイのトリックも無いので、推理小説が好きな人なら犯人とその理由が分かると思う。(不自然に描写があると伏線を疑う人なら特に)

小説としては加賀シリーズなので安定した面白さはある。
ただ難解さは無いので、他の東野作品に比べるとややシンプル。

また読者に推理させるという手法は、個人的には漫画の方が向いていると思う。
初期「金田一少年の事件簿」のような犯人当ての緊迫感や、筆者にやられた感覚は味わえ無かった。